幼児教育

【絵本の読み聞かせはいつから?】読み聞かせを始める時期を解説!

「絵本はいつから読んで上げたらいいの?」

乳幼児のお子さんに絶対やってあげたほうがいいことの一つに「絵本の読み聞かせ」があります。

では、いったい、いつから読み聞かせをしてあげればいいのでしょうか?

先に結論をお伝えすると、

「できるだけ早くから」

です。

米国小児科学会の資料にも「絵本の読み聞かせに”早すぎる”ということはない」としています。

そこで、今回は、絵本をできるだけ早い時期から読んであげたほうがいい理由について、解説していきます。

読み聞かせは親子のコミュニケーションの代わりになる!

絵本をなるべく早くから読んであげたほうがいい一番の理由、それは、

「読み聞かせが親子のコミュニケーションの代わりになる」

からです。

まず、読み聞かせに関わらず、お母さんが乳幼児期の子どもにたくさん話しかければかけるほど、子どもが理解できる言葉の数が多くなることがわかっています(Hurtado, Marchman, & Fernald, 2008)。

それゆえ、育児本や子育て本を見てもおわかりのように、赤ちゃんが生まれたら、たくさん話しかけてあげるようにと書かれています。

また、読み聞かせもお子さんに話しかけるのといっしょですから、極端な話、生まれて間もないころから読み聞かせしてあげてもOKです。

さらに、読み聞かせには、意外なメリットもあります。

それは、お母さんが絵本を読んであげることで、普段の会話では使わない表現や言葉を子どもに聞かせることができるという点です。

そうすることで、子どもの理解できる言葉の数が必然的に増えていくとされています、

つまり、乳幼児期にどれだけ読み聞かせしてあげるかが、その後の子どもの語彙力に重要であるとも考えられます。

このように、お母さんによる読み聞かせを通して、さまざまな表現や言葉にふれさせることで、子どもの語彙力をアップさせることができます。

また、絵本作家の赤羽は、母親による読み聞かせは、子守歌に代わるものであり、お母さんと一緒にいるという”安心感”と”聞き慣れた心地の良い声”が子どもと母親の結びつきを強め、より良好な母子関係を築くために重要であると指摘しています(赤羽 1986)。

つまり、絵本の読み聞かせを通して、二人でファンタジーな世界の楽しさを共有することは、親子のコミュニケーションの役割を果たすのです。

そういった意味で、絵本の読み聞かせは早いうちからしてあげることをおすすめします。

読み聞かせによるその他のメリット

先程も解説したように、絵本の読み聞かせは、親子のコミュニケーションのひとつにもなりますし、子どもの語彙力をアップさせるためにも大切です。

ただ、実は絵本には他のメリットがあることも現在に至るまでの研究からわかっています。

それは次の3つです。

①想像力を育む

②集中力

③絵本の内容に応じた学習ができる

①~③の詳細に関しては、以下の記事でわかりやすく解説しているので、気になる方はチェックしてみてくださいね!

【絵本の読み聞かせの効果やメリット】研究論文を踏まえて解説!"百害あって一利なし"という言葉がありますが、絵本はその逆で"百利あって一害なし"と言っても過言ではありません。そこで、今回は国内外の研究論文や調査を踏まえて、絵本の読み聞かせがもたらす効果について、わかりやすく解説していきます。...

さいごに

今回は、絵本の読み聞かせを始める時期について、国内外の研究を踏まえて解説してきました。

絵本の読み聞かせは、できるだけ早くから始めることをおすすめします。

そうすることで、親子のコミュニケーションも密に取れますし、子どもの語彙力もアップさせることができます。

そのため、いつから読み聞かせを始めようか迷っている方は、今日からでもやってみるようにしましょう!

また、読み聞かせをするときにちょっとした工夫をすることで、子どもの物語の理解度を高めることもできます。

絵本の読み聞かせのコツやテクニックについては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらもあわせてチェックしてみてくださいね!

【絵本の読み聞かせテクニック】理解度がアップするコツ・読み方!現在に至るまでのさまざまな研究から、絵本の読み聞かせをするときに、質問したり、指差しをしたりすることで、子どもの物語の理解度が高まることがわかっています。そこで、今回は絵本の読み聞かせで使える効果的なテクニックについて解説していきます。...

The American Academy of Pediatrics encourages doctors to tell parents to read aloud to their children every day, beginning right after they’re born.”Why It Is Never Too Early to Start Reading With Your Baby”

Nereyda Hurtado, Virginia A. Marchman, Anne Fernald.(2008).”Does input influence uptake? Links between maternal talk, processing speed and vocabulary size in Spanish‐learning children”

赤羽末吉(1986)子どもの絵本をみつめるIL1家として- 日本子どもの本研究会編 子どもの本の学校 ほるぷ出版